Event Report 1997.6.15.

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今年もClayton-Hamilton Bandがやってきた!1997

1997年6月15日川崎クラブチッタで見てきました。今年も最高のバンドでした。

この日のコンサートはJABAとの協力により本番前にクリニックを受けられるというおまけ付きで した。
昨年に引き続きレポートします。
まずリハーサルをたっぷりと見てから座談会。
John Clayton, Jeff Clayton, Jeff Hamilton,の3リーダーに加え、今年初参加の才色兼備Vocal/ PianoのDiana Krallさんがアマチュアの質問に答え てくれた。

Clayton-HamiltonJOリハーサルではJohn Claytonが舞台に現われる前に何となく始まった曲で何人かがアドリブ を回していた。
聴き慣れたコード進行・・終わりの頃に誰かが吹いたテーマはOLEOだった。
リズムセクションが気持ちを合わせバンドが乗っていく実に楽しそうなWarming Upだった。
その後のリハーサルは実に入念に行なわれた。
Warming Upに続いて参考になったことを紹介すると、SAX Soliを合わせるときにはDr.のJeffさんは殆どHi-Hatで2、4拍を踏むだけで お互いの音がよく聞こえるようにしていた。次にSoliでもTuttiでも全員のArticulationを 合わせる時にはCraytonさんがScattで唄っていた。
実はBig Wingも以前これを随分やっていた。なんとClark TerryはJazzのあらゆる PhraseをこのScattで唄うための教則本を出しているので是非「座右の銘」に。
リハーサルではDiana Krallさんも眠そうな顔で2曲とピアノを、そしてリハーサルでしか見れな かった最高の拾いものはSnooky YoungをFeatureしたBluesでThemeをSnookyが唄ったこと。
なぜTrumpeterには唄がうまい人が多いのかな。本番ではやらなかったので得をした。

写真上 :John Clayton,Jeff Clayton
写真中央 :Snookey Young
写真下 :Jeff Hamilton

<座談会>

次に、座談会での話から思い出すままに書いて見る。

1)---Jazzをする時に一番大切なことを一つという問には「心から楽しむこと」。

2)---Warming UpについてはDrumsのJeffさんは毎日仕事があるので今はしていない学生時代には ロールやパラディドルをたっぷりとやった。
AsのJeffさんはClarinet,Bass Cla., Oboe, Fluteなど、仕事で何でもやらなくてはいけないのでアンブシュアを保つためにClarinet以外の楽器で 4時間半のLong ToneをSingle Toneでする。(ClaはSaxのアンブシュアに影響があるのでロングトーンはしないそうだ)
すごい!目の前で吹いてくれたが確かにPPでも 全く安定していた。当り前か!ClaytonさんはBassを弓でLong Tone、そしてScale練習。
Vo.のDianaさんは特に発声練習のようなことはせずに自然に唄っている。
以如にもそうい う感じだった。でもDr.のJeffさんとは10年間も仕事を一緒にしていると言っていたが、 そんな年には見えない。

3)---ClaytonさんはJazzを練習するときにはメトロノームを使ってはいけないと言ってた。
JazzのRhythmは揺れるものなのでメトロノームに合ってはいけないという事だ。
レコードやテープと合わせて練習することを勧められた。でも我々日本人のアマチュアもどこの国 の人も一緒かもしれないが、変な癖があってensembleになるとなかなかリズムが合わない。
もっと詳しく聞きたかったが、時間が足りなかった。

4)--- Ensembleの練習中には自分の音は聞かずにとにかく人の音を聞く事に集中する。
自分の音は一人でテープに録音して聞いて反省することが大切とAsのJeffさんが言っていた。 Dianaさんも同じだそうだ。

5)---DianaさんにVocalの唱法をBigbandの時とSmall Groupの時で変えるかと 聞いたが、彼女の場合はそれにTryしたこともあるが今は全く変えていないとのこと。

6)---JeffさんはDr.のStickの使い方を実演してくれた。StickはControlしようとせずに自然に 先端が落ちるだけで、顔を洗って手の水を切る時と同じ動作だ。Ballを手から離した時の様に先端 のBoundがが徐々に小さくなって行くのが良く分かった。

座談会は30分くらいだったのでこれくらいだったと思います。
日本にはまだ持ってこれな かったようですが、新しいCDを作ったとのこと。楽しみに待ちましょう。
(June 21,1997)

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